醗酵の産物である食酢にもお酒にも、
欠かせないのが良質の酸の存在です。
酸には、酸によってしか成り立たない仕事があります。
味わいのアクセントとなり、清涼感をもたらす。
食欲を増進させる。疲れを癒す。
それが食酢であっても、日本酒や梅酒であっても、
私たち九重雜賀が常に意識しているのは、
爽やかな酸の在りようです。
厳選した原料と丁寧な手仕事に由来する良質の酸を
いかにして引き出し、食卓までお届けできるか。
「より良い酸を食卓に」。
これは酢蔵、酒蔵、共に掲げる合言葉であり、
私たちの仕事の目的をより明確にしてくれるものです。


「主原材料からの一貫造り」
より良い食酢造りのために必要な良質の酒粕。
その良質の酒粕を生み出すための日本酒の醸造。
さらには日本酒の醸造のために必要な良質のお米。
ものづくりにとって大切な事は何なのかを考え続けていくと
原材料の質を希求することへと行き着きます。
食酢造りでも酒造りでも、かなめとなるのは原料米の質。
その結論を得た時に出会えたのが、
顔のみえる相手が手がける、信頼のおけるお米でした。
酒蔵と田んぼがつながってこそ、米の生育歴もわかります。
米の生育暦がわかってこそ、その扱い方も見えてきます。
田んぼのお米が盃のお酒に変わるまで、
さらにそのお酒がお酢となって食卓に届くまで。
そのより良い道程を九重雜賀は求めていきます。