【酢蔵の風景2】ココノヱ酢ができるまで*写真は旧蔵のものです。

2015年06月26日


 

紀ノ川の伏流水で育てられた酒米、山田錦のみずみずしい稲。白い小さな稲の花が咲いています。

 

「より優れた食酢をつくるには、主原材料である酒粕から一貫して製造すべきである」との創業者のこだわりから、弊社では昭和9(1934)年から日本酒の醸造もはじめました。そして平成21年より、少しずつですが地元、紀ノ川産の山田錦の栽培もスタート。米作りからの食酢、日本酒づくりに取り組み始めました。

 

まずは日本酒の仕込みから。酒蔵にて、大釜に仕込まれる酒米。

 

麹室(こうじむろ)では、炊きあげられた酒米に、麹菌がまぶされます。酒造りにかかせない、麹米の仕込み作業。

 

ココノヱ酢は赤酢と呼ばれ、酒粕からつくられます。絞りたて、できたての酒粕は、フレッシュで芳醇な日本酒の香りが辺り一面に広がります。そのまま食べてもとてもおいしい。

 

新しい酒粕は、酒造りの季節が終わると木桶に詰められ熟成させます。木桶にしっかりと踏み込んでゆく作業。こうしてつくられる粕を「踏ん込み粕」といいます。

 

新しい酒粕は、酒造りの季節が終わると木桶に詰められ熟成させます。木桶にしっかりと踏み込んでゆく作業。こうしてつくられる粕を「踏ん込み粕」といいます。

 

新しい酢の仕込みに欠かせない栄養分となるのが、2年間熟成させた酒粕です。踏み込んだ酒粕は、まるで味噌のように濃厚な香りと味わいです。

 

しっかりと熟成した踏ん込み粕を湯で溶かし、新しく仕込む木桶へと移します。

 

まず、新しい木桶に種酢、アルコール(食酢用に仕込んだ日本酒。
「吟醸酢」は、さらに純米酒を使用)、割水を入れます。

 

昔から使われている棒計りを使って、大きな木桶に正確な分量を入れてゆきます。

 

酢の仕込みに活躍する棒計り

 

溶かした踏ん込み粕、さらに湯を入れて、酢酸菌の発酵に適した温度に調節します。

 

まんべんなく全体を混ぜながら、温度を調節。

 

新しい木桶に、酢酸菌を移します。先に仕込まれ発酵が進む木桶をあけると、上面に酢酸菌の膜がはっています。弊社の酢酸菌は、創業当時からの菌を代々の木桶に移し続けながら、絶やすことなく受け継いでいます。

 

創業当時から受け継ぐ酢酸菌を、新しく仕込む桶に移すために、すくい取る作業。

 

すくい取った酢酸菌は、すぐに新しく仕込む木桶に移されます。

 

創業当時から受け継ぐ酢酸菌を、新しく仕込む木桶に移します。

 

木桶でしずかに発酵、熟成がすすんでいます。

 

静かに、およそ120日間発酵、熟成させてココノヱ酢は生まれます。

 

発酵が進むと、木桶のふたをあけると発酵熱のため、湯気あがります。

 

中をのぞくと、もわっと温かい空気がわき上がります。一面に白い酢酸菌の膜に覆われて、もうもうと発酵熱をあげていました。

菌も生き物、木桶も生き物。同じように仕込んでも、仕上がる季節によっても、
また、木桶一つひとつが、微妙にその味わいが異なるのだ、と、製造部長は
話します。一つひとつの木桶には、名前が付けられています。新しい菰(こも)
に巻き替える前のこの時は、牡丹や紫陽花、薔薇、水仙・・・など、花の名前が。

 

新しく仕込まれた木桶も、すでに仕込まれ熟成がすすむ木桶も、ともに静かに並んでいる、酢蔵の風景です。

 

 

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